埋没法の糸が出てきたらどうする?放置するリスクや裏側・表側から出た場合の対処法を解説

「埋没法の糸がまぶたから出てきた」

「目がゴロゴロすると思ったら、まぶたの裏側から糸が見えている」と不安になっている方もいるのではないでしょうか。

本記事では、埋没法の糸が出てきた場合の対処法や原因、表側・裏側から露出した場合の症状、放置するリスクなどについて形成外科医が解説します。

埋没法の糸が出てきた場合の対処法

埋没法の糸がまぶたの表側や裏側から出てきた場合は、自分で引っ張ったり切ったりせず、できるだけ早めに施術したクリニックや埋没法の修正に対応している医療機関へ相談してください。

特に、まぶたの裏側(結膜側)から糸が露出している場合は、糸が眼球表面に触れて角膜を刺激する可能性があります。

痛みや充血、異物感、目やに、まぶたの赤み・腫れなどがある場合は、放置せず早めに診察を受けましょう。

出てきた糸を引っ張らない

まぶたから糸が出ていても、自分で引っ張るのは避けてください。

埋没法の糸はまぶたの組織に固定されているため、露出している部分を無理に引っ張ると、組織を傷つけて痛みや出血、炎症などを引き起こす可能性があります。

気になっても必要以上に触らず、そのままの状態で医療機関へ相談しましょう。

自分で切ったり抜いたりしない

露出した糸をハサミで切ったり、自分で抜いたりするのも避けましょう。

糸の一部だけを切ると残った糸がまぶたの中に残る可能性があり、自分で抜こうとすると組織を傷つけるおそれがあります。

また、不衛生な手や器具で触れることで細菌が入り、感染につながる可能性もあるため、抜糸が必要かどうかは医師の診察を受けて判断することが大切です。

目をこすらない

糸が出てくると異物感があり、気になって目を触ったりこすったりしたくなることがあります。

しかし、目をこすると露出した糸がまぶたや眼球表面を刺激したり、糸の状態が変化したりする可能性があります。

特に結膜側から糸が出ている場合は、できるだけ目を触らず医療機関を受診してください。

施術したクリニックまたは修正に対応する医療機関へ相談する

埋没法の糸が実際に露出している場合は、施術を受けたクリニックへ相談しましょう。

施術したクリニックを受診できない場合や、他院で受けた埋没法の糸が出てきた場合は、埋没法の抜糸や他院修正に対応している医療機関へ相談する方法もあります。

診察では、糸が出ている位置や炎症・感染の有無、角膜への影響、二重ラインの状態などを確認し、必要に応じて抜糸などの処置を検討します。

「少しだけだから大丈夫」と自己判断で放置せず、糸が実際に出ている場合は早めに状態を確認してもらいましょう。

ここはかなり重要ですね。「出てきた」と感じても実際には露出していないケースがあるため、透けている状態・表側への露出・裏側への露出を分けて説明します。見出しの「確認しまよう」は「確認しましょう」に修正します。

現在の埋没法の糸が「出ている」のか「透けて見える」のか確認しましょう

「埋没法の糸が出てきた」と感じても、実際には糸が皮膚の外へ露出しているとは限りません。

埋没法の糸に関する状態は、大きく「糸・糸玉が皮膚越しに透けて見える」「糸が皮膚表面に露出している」「まぶたの裏側に糸が露出している」の3つに分けて考えることができます。

状態によって対処法や受診の必要性が異なるため、まずはどの状態に近いのか確認することが大切です。

糸・糸玉が皮膚越しに透けて見える状態

糸そのものは皮膚の中に埋まっているものの、糸や結び目が皮膚越しに黒っぽく、または青っぽく透けて見えることがあります。

特に、糸の結び目が浅い位置にある場合や、まぶたの皮膚・皮下組織が薄い場合は目立ちやすくなります。

この状態は、糸が皮膚の外に出ている「露出」とは異なります。

糸玉が目立つ原因やいつ目立たなくなるのかについて詳しく知りたい方は、「埋没法の糸玉はいつ消える?」もあわせてご覧ください。

糸が皮膚表面に露出している状態

糸が皮膚を突き抜け、まぶたの表面に実際に出ている状態です。

皮膚越しに糸が透けて見えている状態とは異なり、糸の一部が外部に露出しています。

露出した糸を自分で引っ張ったり、ハサミで切ったり、まぶたの中へ押し込んだりするのは避け、医療機関へ相談してください。

まぶたの裏側に糸が露出している状態

埋没法の糸が、まぶたの裏側(結膜側)に露出することもあります。

結膜側に露出した糸が眼球表面に触れると、ゴロゴロとした異物感や痛み、充血などの症状が現れる場合があります。

そのまま刺激が続くと角膜を傷つける可能性もあるため、目をこすったり自分で糸を触ったりせず、早めに医療機関を受診することが大切です。

埋没法の糸が出てくる原因

埋没法の糸が皮膚側やまぶたの裏側から出てくる原因は一つではありません。

糸の結び目や固定する位置、糸が通っている深さなどの施術に関する要因だけでなく、まぶたの厚みや二重デザイン、目をこするなどの刺激、術後の経過など複数の要因が関係することがあります。

そのため、糸が露出したからといって、必ずしも一つの原因だけに特定できるわけではありません。

糸の結び目や固定位置の問題

埋没法では、まぶたの組織に糸を通して固定し、二重のラインを形成します。

糸の結び目を作る位置や固定する組織、糸の通し方などによっては、術後に糸や結び目が表面に近い位置へ出てくることがあります。

埋没法にはさまざまな術式があるため、どこに糸を通し、どこで結び目を作るかによっても露出の仕方は異なります。

糸が浅い位置にある

糸や結び目が皮膚に近い浅い位置にあると、皮膚越しに透けて見えたり、時間の経過とともに露出したりすることがあります。

また、まぶたの皮膚や皮下組織が薄い方では、同じように糸を埋没させても表面から目立ちやすくなる場合があります。

目を強くこするなどの刺激

目を強くこする、まぶたを頻繁に触るなどの刺激も、埋没法の糸に負担をかける要因の一つです。

一度目をこすっただけで必ず糸が露出するわけではありませんが、まぶたへ繰り返し強い刺激が加わることで、糸の位置や周囲の組織に影響する可能性があります。

特に術後は、必要以上にまぶたを触ったり強くこすったりしないようにしましょう。

まぶたの状態と二重デザイン・術式の影響

まぶたの厚みや脂肪量、皮膚の状態などによって、適した二重デザインや糸の固定方法は異なります。

また、希望する二重幅やラインに合わせて糸を通す位置も変わるため、まぶたの状態とデザイン、術式の組み合わせも糸の露出に関係する場合があります。

埋没法では希望する二重ラインだけでなく、まぶたの状態を確認したうえで適した方法を検討することが重要です。

長期間経過してから露出する場合もある

埋没法の糸は、施術直後だけでなく、数年など長期間が経過してから露出する場合もあります。

時間の経過によるまぶたの組織の変化や、糸の周囲の組織反応、繰り返し加わる刺激などが影響し、以前は問題のなかった糸が表側や結膜側に出てくることがあります。

そのため、「施術から長期間経っているから埋没法の糸ではない」とは限りません。以前受けた埋没法の糸と思われるものが露出している場合は、自分で処置せず医療機関へ相談しましょう。

埋没法の糸が表側から出てきた場合やるべきこと

埋没法の糸がまぶたの皮膚を突き抜け、表側から実際に見えている場合は、自分で触ったり引っ張ったりせず、医療機関へ相談してください。

糸が露出すると、その周囲に赤みや腫れ、痛みなどの炎症が起こることがあります。また、細菌感染を起こすと、膿や強い腫れ、熱感などの症状を伴う場合もあります。

単に糸や糸玉が皮膚越しに透けて見えている状態とは異なり、実際に糸が露出している場合は放置せず、早めに状態を確認してもらうことが大切です。

露出した糸を自分で切ったり、抜いたり、まぶたの中へ押し込んだりするのは避けましょう。

埋没法の糸が裏側から出てきた場合やるべきこと

埋没法では、まれにまぶたの裏側(結膜側)へ糸が露出することがあります。

結膜側に糸が出ると、まばたきをするたびに「ゴロゴロする」「チクチクする」といった異物感や痛みを感じる場合があります。

また、露出した糸が眼球表面に接触すると、角膜を刺激したり傷つけたりする可能性があるため注意が必要です。

まぶたの裏側から糸が出ている、異物感が続く、目が痛い、充血しているなどの症状がある場合は、目をこすったり自分で糸を触ったりせず、早めに医療機関を受診しましょう。

特に強い痛みや充血、見え方の異常などがある場合は、角膜の状態を確認するためにも眼科を含めて速やかに受診することが大切です。

埋没法の糸が出てきた場合についてよくある質問

埋没法の糸が出てきたらどうすればいいですか?

埋没法の糸が皮膚側やまぶたの裏側から実際に出ている場合は、自分で触らず、できるだけ早めに医療機関へ相談してください。

糸を引っ張ったり、切ったり、押し込んだりするのは避けましょう。

埋没法の糸が出てきても放置して大丈夫ですか?

実際に糸が露出している場合は、自己判断で放置することはおすすめできません。

皮膚側では炎症や感染につながる可能性があり、結膜側では露出した糸が眼球表面を刺激する可能性があります。症状がなくても一度状態を確認してもらいましょう。

出てきた糸を自分で切ってもいいですか?

自分で切るのは避けてください。

糸の一部だけを切ると残った糸がまぶたの中に残る可能性があるほか、ハサミなどでまぶたを傷つけたり、細菌が入って感染したりするおそれがあります。

出てきた糸を押し込んでもいいですか?

露出した糸を自分でまぶたの中へ押し込むのも避けましょう。

糸や周囲の組織を傷つけたり、細菌を内部へ持ち込んだりする可能性があります。必要以上に触らず、医療機関へ相談してください。

まぶたの裏側から糸が出てきたら眼科に行くべきですか?

まぶたの裏側から糸が出ており、目の痛みや充血、ゴロゴロする異物感などがある場合は、角膜の状態を確認するため眼科を受診する選択肢があります。

一方、埋没糸の抜糸や修正については、美容外科・形成外科など埋没法の修正に対応している医療機関へ相談します。

症状が強い場合は受診を先延ばしにしないことが大切です。

埋没法から数年後に目がゴロゴロするのは糸が原因ですか?

数年前に受けた埋没法の糸が原因となっている可能性はありますが、ゴロゴロ感だけで原因を特定することはできません。

結膜側へ糸が露出すると眼球表面を刺激することがありますが、異物感にはドライアイなどほかの原因もあります。

症状が続く場合は自己判断せず、医療機関で状態を確認してもらいましょう。

糸が出てきて痛い場合はどうすればいいですか?

糸が露出して痛みを伴っている場合は、早めに医療機関を受診してください。

特に、強い痛みや充血、赤み、腫れ、目やになどを伴う場合は、炎症や感染、角膜への刺激などが起きていないか確認する必要があります。

抜糸すればゴロゴロ感は治りますか?

露出した埋没糸がゴロゴロ感の原因であれば、原因となっている糸を抜糸することで症状の改善が期待できます。

ただし、異物感の原因が埋没糸とは限らないため、まずは診察で原因を確認することが重要です。

抜糸すると二重は元に戻りますか?

抜糸すると二重ラインが薄くなったり、元の状態に近づいたりする可能性がありますが、必ず元通りになるとは限りません。

施術からの期間や癒着の程度、まぶたの状態などによっては、抜糸後も二重ラインが残ることがあります。

抜糸後にもう一度埋没法はできますか?

基本的には抜糸後に再度埋没法を行えます。

ただし、炎症の有無や瘢痕・癒着、過去の施術回数などによって適した方法や再施術のタイミングは異なります。診察でまぶたの状態を確認したうえで判断します。

他院の埋没糸でも抜糸できますか?

他院で受けた埋没法の糸でも、抜糸に対応している医療機関があります。

ただし、術式や糸の位置、施術からの経過期間などによっては糸を見つけにくく、抜糸が難しい場合もあります。

他院修正を希望する場合は、埋没法の抜糸・修正に対応している医療機関へ相談しましょう。

埋没糸が出てきた場合は保証対象になりますか?

保証の対象になるかどうかは、施術を受けたクリニックの保証内容によって異なります。

保証期間だけでなく、抜糸や糸の露出、感染、再施術など、どこまで保証されるかはクリニックごとに異なるため、施術時の保証内容を確認してください。

保証期間内と思われる場合は、自分で糸を切ったり抜いたりする前に、まず施術したクリニックへ相談しましょう。

まとめ

埋没法の糸が出てきた場合は、自分で引っ張る、切る、抜く、押し込むといった自己処置は避け、医療機関へ相談しましょう。

また、「糸が出てきた」と感じても、糸や糸玉が皮膚越しに透けて見えているだけの場合と、糸が皮膚側や結膜側へ実際に露出している場合があります。

当院では、他院で受けた埋没法の抜糸や修正にも対応しています。まぶたの状態や過去の施術内容を確認したうえで、適した治療方法を検討します。

「埋没法の糸が出てきた」「まぶたの裏側がゴロゴロする」などの症状でお困りの方は、自己処置せず、ぜひ一度当院へご相談ください。