切らない鼻中隔延長は危険!デメリット大・後戻りのリスクを形成外科医が解説

「鼻中隔延長をしたいけれど、鼻を切る手術には抵抗がある」

「糸を使った切らない鼻中隔延長なら手軽に受けられそう」と考えている方もいるのではないでしょうか。

本記事では、切らない鼻中隔延長で期待できる効果や後戻り、デメリット・リスクについて形成外科医の視点から解説するとともに、すでに施術を受けている場合の対処法についても紹介します。

当院では、切らない鼻中隔延長は行なっていません。

切らない鼻中隔延長は危険!当院がおすすめしない理由

切らない鼻中隔延長は、切開せずに鼻先の向きや高さを変えられる一方で、糸による異物反応や感染、後戻り、瘢痕・癒着などのリスクがあります。

札幌ル・トロワ ビューティクリニックVogueでは、施術直後の変化だけでなく、長期的な安定性や将来の修正まで考え、糸による鼻中隔延長は基本的におすすめしていません。

糸による異物反応・炎症が起こる可能性がある

切らない鼻中隔延長で使用する糸は、身体にとっては異物です。

そのため、糸を挿入した周囲に炎症反応が起こり、赤みや腫れ、痛みなどが生じる可能性があります。

吸収糸を使用する場合でも、体内に存在している間は周囲の組織と反応するため、「いずれ吸収される糸だから組織への影響がない」というわけではありません。

特に鼻先は皮膚や軟部組織に余裕が少ないため、異物を挿入する際には、こうした組織への影響まで考える必要があります。

糸を挿入した部分に感染が起こる可能性がある

切らない鼻中隔延長でも、感染のリスクはあります。

糸を鼻の内部へ挿入する以上、まれではありますが細菌感染を起こし、赤みや腫れ、熱感、痛みなどが現れる可能性があります。

感染が強くなった場合には、抗菌薬による治療だけではなく、原因となっている糸の抜去が必要になることもあります。

「切開しない=感染しない」というわけではなく、異物を体内へ挿入する施術であることを理解しておくことが大切です。

糸が透ける・触れる・露出する可能性がある

挿入した糸が鼻先の皮膚から透けて見えたり、触ったときに糸の存在を感じたりする可能性があります。

鼻先は皮膚の厚みや軟部組織の量に個人差があり、特に皮膚が薄い方では、挿入した異物の影響が表面に現れやすくなります。

また、糸の位置が浅かったり、鼻先に強い負担がかかったりすると、糸が皮膚や鼻腔内へ露出する可能性もあります。

糸が露出すると感染につながることもあるため、そのまま放置せず適切な処置が必要です。

鼻先に硬さや違和感が出る可能性がある

切らない鼻中隔延長では、施術後に鼻先の硬さや突っ張り、異物感などを感じることがあります。

鼻先は、笑う・話すなどの表情に合わせてわずかに動く部位です。

そこへ糸を挿入して一定方向へ固定すると、本来の組織の動きが制限され、触ったときの硬さや表情を動かした際の違和感につながる場合があります。

また、糸そのものだけではなく、糸の周囲に生じた瘢痕や癒着によって、施術から時間が経過したあとも硬さが残る可能性があります。

鼻先の形が不自然になる可能性がある

切らない鼻中隔延長では、糸で鼻先を一定方向へ引っ張るため、鼻先の形が不自然になる可能性があります。

そもそも鼻先の形は、鼻中隔軟骨だけで決まるものではありません。大鼻翼軟骨や鼻中隔軟骨、皮膚の厚み、軟部組織など複数の構造によって形成されています。

そのため、糸によって鼻先だけを前方や下方向へ引っ張っても、鼻の内部構造そのものが適切に再構築されるわけではありません。

変化を強く出そうとして糸による牽引を強めると、鼻先だけが尖って見えたり、鼻柱や小鼻とのバランスが崩れたりすることもあります。

鼻中隔延長では、単純に「鼻先を伸ばす」のではなく、鼻筋から鼻先、鼻柱、小鼻まで含めた立体的なバランスを考えることが重要です。

傷跡・瘢痕・癒着が残り将来の鼻整形に影響する可能性がある

切らない鼻中隔延長で特に注意したいのが、皮膚表面を大きく切開していなくても、鼻の内部には瘢痕や癒着が生じる可能性があることです。

糸を組織内へ挿入すると、その周囲では治癒反応が起こります。その結果、糸の周囲に瘢痕組織が形成されたり、周囲の組織同士が癒着したりすることがあります。

その後、糸による効果がなくなって見た目が施術前に近づいたとしても、鼻の内部まで完全に施術前と同じ状態へ戻っているとは限りません。

さらに、将来的に自家軟骨を用いた鼻中隔延長や鼻尖形成などを行う場合、過去の糸や瘢痕・癒着によって正常な組織との境界が分かりにくくなり、剥離や修正が難しくなる可能性があります。

そのため、切らない鼻中隔延長を検討するときは、「切らないから傷跡が残らない」「気に入らなければ元に戻せる」と考えるのではなく、鼻内部への影響や将来の修正まで含めて判断することが重要です。

ここは「症状ごとに対応が異なる」「無症状なら一律に抜去ではない」を最初に明示して、最後をVogueの他院修正へつなげるのが自然です。

切らない鼻中隔延長をすでに受けている場合はどうするか各対処法

すでに切らない鼻中隔延長を受けているからといって、必ずしもすぐに糸を抜去する必要があるわけではありません。

使用された糸の種類や挿入位置、施術からの経過期間、現在の症状、今後希望する鼻整形などによって適切な対応は異なります。

ここでは、現在の状態別に対処法を解説します。

赤み・腫れ・痛み・違和感がある場合は早めに診察を受ける

切らない鼻中隔延長後に赤みや腫れ、熱感、痛みなどが続いている場合には、炎症や感染が起きている可能性があるため、早めに医療機関を受診してください。

症状が軽い場合でも、自己判断で強く押したりマッサージしたりするのは避けましょう。

診察では、糸が挿入されている位置や炎症・感染の有無などを確認し、状態に応じて治療を行います。

違和感があるからといって必ず抜去が必要とは限りませんが、感染などが疑われる場合には、原因となっている糸の抜去を検討することもあります。

糸が透けている・露出している場合は自分で触らず受診する

鼻先から糸が透けて見える、糸のようなものを触れる、皮膚や鼻腔内から糸が露出している場合には、自分で引っ張ったり切ったりせず医療機関を受診してください。

糸が浅い位置に移動していたり、周囲の組織に負担がかかっていたりする可能性があります。

特に糸が露出している場合には、露出した部分から細菌が入り感染につながる可能性もあるため注意が必要です。

糸の位置や周囲の組織の状態を確認したうえで、必要に応じて抜去などの処置を検討します。

鼻の形が変わってきた場合は原因を確認してから修正方法を決める

施術直後より鼻先が戻ってきた、鼻先が曲がって見える、左右差が出てきたなど、鼻の形が変化している場合には、まずその原因を確認することが重要です。

切らない鼻中隔延長では、時間の経過とともに糸の固定力が弱まり、後戻りすることがあります。

一方で、糸の位置の変化や周囲に形成された瘢痕・癒着などが鼻の形に影響している可能性もあります。

そのため、単純に糸を追加して再び鼻先を引っ張ればよいとは限りません。

現在残っている糸や鼻先の組織、軟骨の状態などを確認し、経過観察でよいのか、糸を抜去するのか、別の方法で修正するのかを判断する必要があります。

別の鼻整形を検討している場合は過去の糸まで含めて手術計画を立てる

切らない鼻中隔延長を受けたあとでも、鼻尖形成や自家軟骨を用いた鼻中隔延長など、別の鼻整形を検討することは可能です。

ただし、過去に糸を入れている場合には、その存在を前提に手術計画を立てる必要があります。

見た目として後戻りしていても、鼻の内部には糸が残っていたり、糸の周囲に瘢痕・癒着が形成されていたりする可能性があるためです。

そのため、診察では現在の鼻の形だけでなく、過去に使用された糸の種類や挿入位置、施術回数、施術からの期間なども確認します。

必要に応じて糸を抜去したうえで鼻整形を行うこともあれば、状態によっては別の方法を選択することもあります。

札幌ル・トロワ ビューティクリニックVogueでは、他院で糸による鼻整形を受けた方の修正相談にも対応しています。

「糸を入れたからすぐ抜かなければならない」「一度切らない鼻中隔延長を受けたら本格的な鼻整形はできない」と考える必要はありません。

現在の糸や瘢痕・癒着、鼻の組織の状態を確認したうえで、糸を抜去する必要があるのか、経過観察が可能なのか、今後どのような鼻整形が適しているのかを検討することが大切です。

まとめ

切らない鼻中隔延長は、切開を伴う鼻中隔延長と比べて手軽な印象を持たれやすい一方、鼻の軟骨構造そのものを根本的に作り変える治療ではありません。そのため、時間の経過とともに糸による固定力が弱まり、後戻りする可能性があります。

札幌ル・トロワ ビューティクリニックVogueでは、施術直後の変化だけではなく、長期的な安定性や将来的な修正まで考えた鼻整形を重視しています。

すでに切らない鼻中隔延長を受けている場合も、必ずしもすぐに糸を抜去する必要があるわけではありません。「後戻りしてきた」「鼻先に違和感がある」「糸を抜去したい」「今後、本格的な鼻整形を受けたい」とお悩みの方は、現在の糸や鼻内部の状態を確認したうえで適切な対応を検討することが重要です。