
ヒアルロン酸注射を検討している方の多くが気になるのが、
「どれくらい効果が持つのか?」
「部位によって違いはあるのか?」
「できるだけ長持ちさせる方法はあるのか?」
といった持続期間に関する疑問です。
ヒアルロン酸注射は、体内に吸収される性質があるため永久的な効果ではありませんが、使用する製剤や注入部位、施術方法によって持続期間は大きく変わります。また、同じ製剤でも、医師の技術、注入量、生活習慣によって持ちに差が出ることもあります。
この記事では、ヒアルロン酸注射の持続期間の目安、部位や製剤ごとの違い、持続期間が長くなるケース、効果を長持ちさせるポイントについて詳しく解説します。
Contents
- 1 ヒアルロン酸注射の持続期間|部位・製剤による違い
- 2 ヒアルロン酸注射の持続期間が長持ちするケース
- 3 ヒアルロン酸注射の持続期間を長くする方法
- 4 Q&A
- 4.1 団子鼻なのでいきなりプロテーゼをするのではなく、ヒアルロン酸でプチ整形を考えています。1回の注入で1年程持たせたいのですが可能でしょうか?
- 4.2 ほうれい線にヒアルロン酸注射をしたいのですが、2ccと3ccでは持続期間にどれくらい差があるのでしょうか?また、持続期間だけを気にしてたくさん入れてしまうと、仕上がりが不自然になってしまわないでしょうか?
- 4.3 けつあご解消のためにヒアルロン酸注射をして貰いたいのですが、場所が場所なだけにボコボコ感出づらい製剤にしたいのですが、適したものはありますでしょうか?あごを尖らせるより注入量が少なくなると思うので持続期間も短いのでしょうか?
- 4.4 授乳でハリが無くなってしまったので胸にハリを戻す目的でヒアルロン酸豊胸を考えています。カップを上げるというより、人並みレベルの張りを戻したいレベルでしたら大きくする目的よりも自然になるでしょうか?持続期間が長ければ考えたいです。
- 5 まとめ
ヒアルロン酸注射の持続期間|部位・製剤による違い
ヒアルロン酸注射は、しわやたるみ、輪郭形成などに効果的な美容医療ですが、体内に吸収される性質があるため、効果は永久ではありません。
注入する部位や使用する製剤によって持続期間は大きく異なるため、注入効果が最大限に得られる製剤を選択して治療します。
ヒアルロン酸はどの様に吸収されるのか
ヒアルロン酸が注入されると以下の複合的プロセスを経て吸収されます。
- 局所に留まる(ゲル構造として存在)
- 水と結合して膨潤・周囲組織と一体化
- 機械的ストレスで微細に分断
- 酵素分解(体内のヒアルロニダーゼによる働き)
- 分解されたヒアルロン酸はマクロファージによって貪食される
- リンパ・血流でクリアランス
つまり、製剤の親水性でどれだけ水分を吸収するかが変わり、粒子サイズや凝集性で馴染み方が変わります(②)。
動きがある部位では繰り返しの圧縮・伸展でゲルが細かく分断され(③)、表面積が増えることにより体内に存在するヒアルロニダーゼに触れやすくなり分解が加速します。特に血流の豊富な部位は酸素供給も多く分解速度が早くなります(④)。
これらの特徴を踏まえてヒアルロン酸の選択や部位ごとの特性を考えた注入を行います。
部位による持続期間の違い
ヒアルロン酸注射は注入部位の特性を考えて製剤を選択しますが、よく動く部位ほど吸収が早く、動きの少ない部位ほど長持ちする傾向があります。
一般的には、
唇、口周り
→柔らかく馴染みやすいヒアルロン酸を使う上に動きやすい部位なので 約3か月〜6か月程度で吸収される。
涙袋、目元
→皮膚が薄くヒアルロン酸が透見しやすくデリケートな部位。柔らかく製剤を使うため 約6か月程度。
ほうれい線
→ 中等度の硬さのものを使用するが、表情により動きやすい部位で咀嚼なども含め動きが多い部位なので約6か月年〜1年
額、こめかみ
→持続性が高く、硬いヒアルロン酸を用いて、深い層に注入し土台から持ち上げて注入する部位なので比較的長持ちする。約1年〜2年。
あご、フェイスライン
→ 形を維持しするために硬い製剤を用い、比較的動きが少ない部位なので約1年〜2年。
鼻
→造形を作るため硬めのヒアルロン酸が使用される。鼻筋に入れた場合鼻骨の上に注入され土台が安定した形で維持されやすく約6か月から1年。
鼻先に入れた場合は軟骨間の線維組織や皮下組織にフローティングで注入されるため約6か月程度
といった違いがあります。
これは、表情による筋肉の動きや部位ごとの血流の影響を受けるためです。動きの多い部位ではヒアルロン酸の分解が進みやすく、持続期間が短くなる傾向があります。
製剤による持続期間の違い
一般的なヒアルロン酸の持続期間は製剤にもよりますが6か月から1年程度ですが、アラガン社のvycrossシリーズは高分子と低分子ヒアルロン酸を混合し高密度な架橋構造を取ることで吸収期間を最大2年程度に延長することに成功しています。
ボラックス(Volux)
ボラックスはvycrossシリーズの中で最も硬く濃度も高い製剤で、主に骨の代わりをするフィラーです。皮膚の浅いところに入れるとボコつきが目立つため、骨膜上に入れるのを前提としていまふ。
凝集性も高く、水分も保持しにくく膨張しにくい特徴があります。
適応
鼻翼基部(貴族注射)、顎形成、エラ形成、フェイスライン、鼻根部や鼻先など
ボリューマ(Voluma)
ボリューマは弾性と持続力に優れた製剤で、深部のボリューム形成やリフトアップするフィラーとして最も多用されている製剤です。
比較的硬さのあるヒアルロン酸であり可動性もややあるため、骨膜上から深部脂肪組層の深さに入れ幅広い用途で使用されます。
持続期間は約18〜24か月程度と比較的長く、しっかりと形を作りたい部位に向いています。
適応
頬のボリューム形成、額やこめかみの丸み形成、顎やフェイスラインなだ
ボリフト(Volift)
ボリフトは柔らかく馴染みやすい製剤で、vycrossシリーズの中では中間的なバランスタイプで、動きに追従できるフィラーです。
持続期間は約12〜18か月程度とされており、真皮深層から脂肪中層に入れることで動きのある場所に自然な仕上がりを形成します。
適応
ほうれい線、マリオネットライン、眉間のしわなど軽いボリューム充填など
ボルベラ(Volbella)
ボルベラは粒子が細かいため、非常に柔らかく、皮膚の浅い層にもなじみやすい製剤です。
皮膚の浅層に注入しても、高い伸展性で違和感を出しにくいフィラーで、持続期間は約12か月前後とされています。
適応
涙袋、唇、口周りの小じわ
ヒアルロン酸注射の持続期間が長持ちするケース
1.高品質な製剤を使っている
ヒアルロン酸製剤にはさまざまな種類があり、品質によって分解のされやすさが異なります。
特にアラガン社のvycrossシリーズは、高分子低分子ヒアルロン酸の混合により架橋効率の高いヒアルロン酸を使用しており、より長期間効果が持続しやすくなっております。
2.過去にヒアルロン酸を注入経験がある
ヒアルロン酸は繰り返し注入することで皮膚内に残存しやすくなり、結果として持続期間が長くなることがあります。
また、土台ができることで少量の追加でも効果を維持しやすくなる傾向があります。
3.多めにヒアルロン酸を注入している
注入量が多い場合、その分吸収されるまでの時間が長くなるため、結果として持続期間が長く感じられることがあります。
ただし、過剰な注入は不自然な仕上がりにつながるため、適切な量を見極めることが重要です。
4.技術、信頼できるドクターによる施術を受けた
適切な層に適切な量を正確に注入することで、ヒアルロン酸は安定しやすくなり、持続期間も長くなる傾向があります。
逆に浅すぎる層や不適切な位置への注入では、吸収が早くなったり、仕上がりに影響が出ることもあります。
ヒアルロン酸注射の持続期間を長くする方法
ヒアルロン酸の効果を最大限に得るためには様々な工夫があり、医療従事者側だけでなく、患者様にも協力いただく事で長期的な満足感につながります。
部位に適した製剤の設定
部位ごとに適した硬さや持続力のある製剤を選ぶことで、より自然で長持ちする仕上がりになります。
特に皮膚の薄い涙袋に、骨格を作る様な硬いヒアルロン酸を使用するのは異物感の原因になりますし、逆に涙袋に入れる様な柔らかいヒアルロン酸を骨格を作る部位に入れても形が作れず効果のない注入になってしまいます。
適切な製剤選択は医師の経験と判断が重要になります。
定期的な施術
ヒアルロン酸は完全に吸収される前に追加注入を行うことで、ボリュームを維持しやすくなります。
定期的にメンテナンスを行うことで、長期的に安定した状態を保つことができます。
ただし入れ過ぎは不自然さに繋がるので注意が必要です。
規則正しい生活をする
代謝が過度に高い状態や不規則な生活は、ヒアルロン酸の分解を早める可能性があります。
バランスの良い食事や十分な睡眠など、基本的な生活習慣も持続期間に影響します。
温める施術やマッサージを控える
施術直後は「動かさない、温めない、刺激しない」の三要素を守ってもらう事が重要で、サウナや長風呂、激しい運動などを控え、飲酒、マッサージ、強い圧迫(うつ伏せ寝)などを避ける事が大切です。
注入後1週間くらいは安静を心がけ、周囲組織に馴染むまで血流を増やさないように過ごすことが長持ちさせる一つのポイントです。
Q&A
団子鼻なのでいきなりプロテーゼをするのではなく、ヒアルロン酸でプチ整形を考えています。1回の注入で1年程持たせたいのですが可能でしょうか?
鼻のヒアルロン酸注入は、血管閉塞の合併症を理由に多くのクリニックで行っておりません。
しかしビューティクリニックVogueでは、鼻手術を多く行っている経験から、専用の硬度の高いヒアルロン酸を用いて鼻中隔延長を経験できるヒアルロン酸注入を行っております。比較的動きが少ない鼻筋の部位は骨の上に注入するため、1年前後の持続が期待できますが、鼻先を延ばす鼻中隔延長ヒアルは軟骨同士の線維内にフローティングで注入されるため長くても半年程度で効果が弱まります。
ただし個人差があるため、期間に差が出る場合があります。
ほうれい線にヒアルロン酸注射をしたいのですが、2ccと3ccでは持続期間にどれくらい差があるのでしょうか?また、持続期間だけを気にしてたくさん入れてしまうと、仕上がりが不自然になってしまわないでしょうか?
注入量が多いほど持続期間が長くなる傾向はありますが、1ccの差で大きく持続期間が変わるわけではありません。
むしろ過剰に注入すると不自然な膨らみや違和感につながる可能性がありますが、ビューティクリニックVogueではカスタマイズヒアルという名前で、顔全体のバランスを見ながら適切な量での施術を行います。
例えば、ほうれい線に直接注入するだけではなく、ほうれい線の深部に1cc土台から持ち上げる様に注入し、皮膚の浅い層に皮膚自体の厚みを増すよう1cc注入し、残りの1ccは杭打ちの方法で頬骨弓からほほのたるみを持ち上げる注入を併用したりします。
打ち方は単一ではなく、様々な打ち方を混ぜる事で自然で効果の高いヒアルロン酸注入が可能になります。
けつあご解消のためにヒアルロン酸注射をして貰いたいのですが、場所が場所なだけにボコボコ感出づらい製剤にしたいのですが、適したものはありますでしょうか?あごを尖らせるより注入量が少なくなると思うので持続期間も短いのでしょうか?
あごが割れている方の調整には、比較的硬めのヒアルロン酸を骨膜上に注入して土台から持ち上げる方法がなじみやすく均一に広って見えます。
注入量が少ないからと言って持続期間が変わるわけではありませんか、少ない場合少し減っただけでも認識しやすいため吸収を早く感じることがあります。
授乳でハリが無くなってしまったので胸にハリを戻す目的でヒアルロン酸豊胸を考えています。カップを上げるというより、人並みレベルの張りを戻したいレベルでしたら大きくする目的よりも自然になるでしょうか?持続期間が長ければ考えたいです。
軽度のハリを補う目的であれば、比較的自然な仕上がりになるケースもあります。
ただし胸へのヒアルロン酸注入は大量注入が必要なため、しこりや炎症、検診への影響などのリスクがあり、海外では推奨されていない施術です。
また、胸は吸収も比較的早く、持続期間も長くはありません。
自然で長期的なボリューム改善を希望される場合は、脂肪豊胸などがおすすめです。
まとめ
ヒアルロン酸注射の持続期間は、注入部位、使用する製剤、医師の技術、生活習慣によって大きく変わります。
一般的には6か月〜2年程度が目安ですが、適切な施術とメンテナンスによって、より長く効果を維持することが可能です。
ヒアルロン酸注射を検討する際は持続期間だけでなく、自然な仕上がりや安全性も重視し、信頼できる医療機関で施術を受けることが重要です。

