FACELIFT
えら切り術は、咬筋の発達とともに外側に張り出した下顎角を切り落とすことで、正面から見た四角い輪郭および、側方から見た角張った輪郭を修正する手術です。
適応となる輪郭
- エラが張っている人(角張った顔)
- 横顔や正面から見たときにフェイスラインが広がって見える。
- 下顎の幅が広い人(大きな顔)
- 横幅が強調されることで大きく見える。
- フェイスラインが非対称な人
- 左右のバランスが崩れている場合に適応。
術式と特徴
下口腔前庭切開によるアプローチ
えら切り術では、主に下口腔前庭切開を用いてアプローチします。この方法では口腔内から切開を行うため、外から見える傷跡は残りません。下顎角の突出した骨を切除し、なめらかなラインを形成します。
切った粘膜は吸収糸(溶ける糸)で縫合します。概ね2週間程度で自然脱落してきます。粘膜の癒合が完了していれば術後診察の際に全抜糸を行っても構いません。
骨と軟部組織の移動関係: 概ね骨の削除量の約40〜60%が軟部組織に反映されます。骨切除量が多くなるとそれだけ皮膚、軟部組織が余るため、術後のたるみが強く生じることになります。対策として、術後、しっかりとフェイスバンドにて圧迫固定を行います。
術後経過
術当日はドレーン(血抜き用の管)を留置して体外のバッグとつないで吸引しておきます。翌日の診察の際に抜去します。腫れや内出血は2週間程度で解消されることが多く、3ヶ月後には概ね輪郭が安定します
骨の移動量や、切除量が大きい場合、骨格の縮小に皮膚、軟部組織が追いつかず、たるみや下垂が生じます。術後早期はできるだけ皮膚、軟部組織を圧迫して骨に密着させる目的でのフェイスバンド装用をお勧めします。
圧迫してもなお生じた、あるいは残存するたるみには、フェイスリフトなどの追加手術が必要となることがあります。
口腔内は吸収糸(溶ける糸)で縫合します。術後2週間程度で自然脱落してきますが、粘膜が癒合した後であれば全抜糸が可能です。食事は口から摂取して構いませんが、熱いものや辛いもの、クラッカーや煎餅などの堅くて小さなかけらが散るような食べ物は2週間程度避けてください。歯磨き、うがいは行って口腔内の衛生を保つようにしてください。
合併症
おとがい神経麻痺
エラ切り術では、骨切りの際におとがい神経が牽引されたりすることで、一時的に麻痺が生じることがあります。
- 症状: 下唇や顎周囲のしびれや感覚低下。
- 経過: 多くの場合、2〜6ヶ月で自然に回復しますが、症状の強い場合神経回復を促すビタミン剤を内服しつつ経過観察を行います。
診察・治療料金
診察料
初診料
3,300円(前田院長のみ5,500円)
再診
1,100円(前田院長のみ3,300円)
治療料金
全て税込価格(10%)
えら削り | 1,320,000円 |
---|