ほうれい線のヒアルロン酸注射の概要

ほうれい線とは、鼻の横から口元にかけて現れる溝状のラインで、医学的には「鼻唇溝(びしんこう)」と呼ばれます。

一般的には“しわ”として認識されていますが、実際には靭帯で引き込まれた皮膚の溝なので赤ちゃんにも存在します。

なのに赤ちゃんが老けて感じないのは、ほうれい線自体がしわや加齢の象徴なのではなく、ほうれい線周囲の構造とのバランスで老けて見えるのです。

つまり

  • 頬のボリューム減少
  • 脂肪の下垂(たるみ)
  • 骨格の変化(支持組織の減少)
  • 皮膚の弾力低下

といった複数の要因が重なって形成される、構造的な凹み(影)で加齢を感じてしまうのです。

そのため、ほうれい線の治療は単純に「しわを埋める」ものではなく、どの層で・どの部位に・どの程度ボリュームを補うかが重要になります。

ヒアルロン酸注射は、この構造的な凹みに対して直接アプローチできる治療であり、

  • 凹み部分を内側から持ち上げる
  • 段差をなだらかにする
  • 影を改善する

ことで、顔全体の印象を明るく若々しく見せることが可能です。

また、ほうれい線は原因によって

  • 溝そのものが深いタイプ
  • 頬のボリューム低下が主体のタイプ
  • たるみによる影が強いタイプ

などに分かれるため、単純にほうれい線へ直接注入するだけでなく、中顔面(頬)やフェイスラインへの注入を組み合わせることで、より自然で持続的な改善が期待できます。

つまり、ヒアルロン酸注射によるほうれい線治療は「しわを埋める施術」ではなく、顔全体の構造バランスを整えることで結果的にほうれい線を目立たなくする治療といえます。

Vogue式ほうれい線ヒアルロン酸注射の施術の考え方:カスタマイズ注入

ヒアルロン酸注射は単純に「ほうれい線に入れるだけ」では改善しません。

Vogueでは、ほうれい線の原因を多角的に評価し、

  • 中顔面のボリュームロス
  • 脂肪の下垂
  • 皮膚の厚み
  • 骨格バランス

を踏まえた上で、顔全体の立体構造を再設計するカスタマイズ注入を行います。先程赤ちゃんの顔がなぜ老けて見えないか、という話をしましたが、赤ちゃんの顔は皮下脂肪が豊富で、頬の位置が高く、靭帯などの支持組織がしっかりしており、ほうれい線という溝はあっても影ができにくく若く見えるため、この構造をイメージした注入を行います。

例えば

  • 頬(中顔面)へのリフトアップ目的の注入(杭打ちと言われるヒアルロン酸の打ち方で靭帯を補強する注入法)
  • 頬のボリュームアップ目的の注入
  • ほうれい線直上の浅層への微調整
  • 必要に応じマリオネットライン・あご・フェイスラインのバランス調整

この様に単一部位ではなくトータルで若返りを図る設計を重視しています。

また、必要最小限の注入量に留め、過度な膨らみを避けるとヒアルロン酸を入れたのか分からない自然さを表現でき、不自然な若返りではなく、元々若かった頃の印象に近づける施術を目指しています。

ほうれい線のヒアルロン酸注射の手術方法

施術は以下の流れで行います。

① カウンセリング・診察

ほうれい線がなぜ老けて見えるのかという原因(骨格・脂肪・皮膚)を多角的に評価し、適切な注入ポイントと製剤を決定します。

② デザイン

注入部位や量を細かく設計し、MDcodeで入れるのか、鋭針で入れるのか、鈍針(カニューレ)で入れるのか適した入れ方を選択します。皮膚上に精密にマーキングし、元々持っている左右差やバランスを確認し、仕上がりが整う様に注入後の形態イメージさせます。

③ 局所麻酔

vogueではいかに痛みを少なくするかに配慮して麻酔を行っています。

Point.1

1.専用の冷却器を使用して皮膚に当てることで感覚を鈍らせて痛みを和らげる。(痛みと冷感は同じ神経を通っているため、冷却で神経線維が刺激されていると痛みは軽減される)

Point.2

2.レーザーを使用して皮膚に小さな穴を開け、ドラッグデリバリーで皮下に局所麻酔を浸透させます。レーザーの痛みはごくわずかで針を刺す痛みに比べると断然少なくチクっとする程度。

Point.3

3.その小さな穴から34Gという細い針で麻酔をさらに広げていきます。レーザーで皮膚を貫通しているので、1番痛みを感じやすい真皮の痛みがなくほぼ無痛で麻酔が可能。

Point.4

4.その穴から先が丸くなった鈍針を使って、痛みの感じにくい脂肪層を通って皮膚の裏側から麻酔を注入していく。

Point.5

5.痛みが取れてなければ麻酔の追加をし、さらに振動を加えたりして痛みを逃すゲートコントロール法を用いて完全に無痛になる様にしてヒアルロン酸注入の準備をする。

④ 注入

先程麻酔で使用した鈍針のカニューレまたは鋭針を使用し、適切な層にヒアルロン酸を注入します。

血管走行を避けながら、リガメントを強化する注入法か、ボリュームを増やす注入法か、しわのクセをなくす注入法かを使い分け安全性に配慮して注入を行います。

⑤ 仕上がり確認

仰臥位での麻酔や注入をメインにし、ヒアルロン酸をある程度残した状態で80%程度の仕上がりにします。そして一度座位にして、実際に重力が自然にかかった状態を確認しながら座ったまま注入をします。

この最後の微調整で仕上がりのクオリティが全く変わりますので必ず体を起こしたまま注入するべきです。ご本人にも鏡で確認いただきながら、左右差やボリュームを確認し必要に応じて微調整を行います。

ほうれい線ヒアルロン酸注射のダウンタイム・施術後の注意点

ヒアルロン酸注射はダウンタイムが比較的少ない治療ですが、以下の症状が出ることがあります。

  • 軽度の腫れ
  • 内出血
  • 違和感

多くは数日~1週間程度で改善しますが、最も重篤な合併症である血管閉塞を起こすと改善に数週間かかる上、傷跡が残ったり、最悪の場合組織が壊死したり、失明する可能性もあります。

ほうれい線付近には顔面動脈という太い血管が存在し、周囲の眼角動脈、鼻背動脈、滑車上動脈などと吻合しています。この血管にヒアルロン酸が入ると塞栓を起こし、鼻翼基部あたりから額付近まで毛嚢炎様の膿瘍が発生したり、鼻背動脈が詰まると鼻先が壊死したりする可能性があります。滑車上動脈までヒアルロン酸が塞栓すると、内頸動脈系に吻合しているため、眼球を栄養する眼動脈まで到達することがあり、失明した症例も報告されております。

施術には血管に入らない様な鈍針を使用したり、針先を動かしながら注入したり、血管解剖と個体差を理解した知識経験が必要になります。

またこの様な塞栓が発生した際に即座に合併症であることを判断できる診察力が必要で、特に形成外科医は皮弁の血流を扱う経験が多くあるため、すぐにヒアルロン酸溶解剤(ヒアルロニダーゼ)を使用して合併症に対応することが可能です。塞栓が放置されてしまったり、vogueにも塞栓後の患者様が相談にいらっしゃったりしますので、この様に合併症に対応できるクリニック選びもヒアルロン酸治療の際には考えるべきだと思います。

施術後の注意点としては、当日の激しい運動、飲酒は控える、注入部位の強いマッサージを避ける、長時間の入浴やサウナは控えることが重要です。

ただしmolding(モールディング)といって医師が「注入部に指で圧を加え、注入剤を組織に馴染ませて理想の形に整える」場合があります。これを場合によっては患者様にお願いする場合があり、数日間圧迫したりする指導が入る場合がありますので、医師の指示に従ってください。

洗顔・メイクは針穴を避けてもらえば当日から可能です。

ほうれい線ヒアルロン酸注射の料金

診療料金

診察料
全て税込価格(10%)
初診料3,300円
(前田院長のみ5,500円)
再診1,100円
(前田院長のみ5,500円)

治療料金

全て税込価格(10%)

クレヴィエルコントア
ジュビダームボリューマ
通常価格
1本目110,000 円
リピート割 1本目99,000 円
同日2本目88,000 円
同日3本目~66,000 円
上眼瞼
Teosyal RHA1
通常価格
1本目110,000 円
リピート割 1本目99,000 円
テオシアルRHAシリーズ
通常価格
1本77,000 円
同日2本目66,000 円
同日3本目~55,000 円
ヒアルロン酸溶解
通常価格
ヒアルロニダーゼ
他院施術
52,800 円
ヒアルロニダーゼ
自院施術
33,000 円
麻酔代等通常価格
ミラーカニューレ 1本4,400 円
麻酔代1,650 円

Q&A

ほうれい線はヒアルロン酸注射でないと消す事はできないでしょうか?他の選択肢を提案して頂きたいです。

ヒアルロン酸は即効性のある代表的な治療ですが、ほうれい線の原因によっては他の治療も有効です。 例えば、HIFU(ハイフ)によるたるみ改善、高周波治療による皮膚引き締め、糸リフトによる物理的なリフティング、脂肪注入によるボリュームアップなどがあります。原因に応じて最適な治療は異なるため、状態に合わせたご提案が重要です。 それでも改善しない場合はやはり外科的にたるみを切除するフェイスリフトが最も効果的な方法になります。

ほうれい線のヒアルロン酸注射後どれくらい期間を空ければ、シミ取りレーザー、美顔レーザーはいつ頃できますでしょうか?

通常は1~2週間程度空けて、内出血が改善した頃に可能になることが多いです。ただし施術内容や出力によって異なるため、事前に医師へご相談ください。

ほうれい線ヒアルロン酸注射を受けた後、禁煙はどれくらい空けたらいいでしょうか?

明確な禁止期間はありませんが、注入直後は血流や定着に影響を与える可能性があるため、数日~1週間程度は控えることが望ましいとされています。

ほうれい線とマリオネットラインが気になります。ヒアルロン酸注射か肌治療(ボリューマ、ハイフ)で解消したいと思うのですが、回数と効果が現れるまでどれくらいかかりますか?

ヒアルロン酸注射は施術直後から効果を実感できます。直接しわを埋める事でも効果を感じられますし、周囲をリフトする様に注入するため引き上がりが即座に感じられます。 一方、HIFUなどの肌治療は1~3ヶ月かけて徐々に引き締まりが現れます。 多くの場合、両者を組み合わせることでより自然で持続的な改善が期待でき、回数や適応は状態によって異なるため、診察の上で最適なプランをご提案します。

ほうれい線のヒアルロン酸注射は、即効性と自然な仕上がりを両立できる治療です。ただし、仕上がりは、注入デザイン、製剤選択、医師の技術によって大きく左右されます。

Vogueでは、単にしわを埋めるのではなく、顔全体のバランスを考慮した注入により、自然で若々しい印象へ導くカスタマイズ注入治療を行っています。